これからのハケン・契約・正社員

正社員:収入の高さと雇用の安定性が魅力正社員の中でも2極化傾向が見え隠れ

安定した雇用と収入が満足度をアップ
正社員のメリットは何か。正社員として働く人のコメントで最も目立ったのが「雇用が安定している」との声。「産休・育休を取っても、戻った時に自分の席が確実に用意されている」「一生働き続けられそう」といった理由から正社員になった人は多い。
「正社員は非正社員に比べて長く働き続けるための制度が充実しているのは確か」と話す。非正社員より長期的なライフプランを描きやすいことが安心感にもつながっているようだ。
正社員という働き方に満足している理由として最も多かったのは「収入に満足できるから」。正社員の平均年収は約掲万円で、その額は非正社員の1.5倍。月々のお小遣いや貯蓄額の平均も非正社員より上だ。
平均値を見る限り、金銭面では正社員が圧倒的に有利な働き方のように思える。が、「仕事がハードな割に収入が少ない」との声も目立つ。
管理職を目指す人にはチャンス広がる可能性も
正社員のデメリットは何か。「企業が正社員の数を絞り込んでいる中、仕事量が増大し長時間の残業が当たり前に。正社員の働き方はますます厳しくなっている」と指摘する。仕事に対する責任の重さを感じている人の割合は67・5%と最も多く、平均労働時間も最も長い。もちろん、そうした状況をプラスにとらえ、「やりがいのある仕事を任されて満足」とする人もいる。「正社員は企業を支える戦力として期待される分、評価水準も高い。ハードな仕事を与えられ、評価も厳しいという現状に不安を抱く人は多いのではない でしょうか」
雇用や収入の安定性が薄れつつあり、働き方もハードさを増すなど正社員のメリットが見えにくい今、あらためて考えてみたい。正社員で働くことの真の意味とは何だろう。「正社員には正社員にしかできない仕事がある」と、キャリアカウンセラーは言う。それは、組織の基幹を担立仔在として、組織作りやマネジメントに携われるということ。
「少数精鋭化か進む中、女性でも管理職的な役割を担う機会がますます増えています」。正社員で働き続けると、後輩の指導に始まり、リーダーやマネジャー、いずれは経営を担ゝっ立場で組織をまとめるなど、より一層高いマネジメント力が求められていく。「組織の一員としてマネジメントに携わりたい人には、正社員ならではの仕事の醍醐味を感じられるでしょう。逆に、組織作りに興味がなく、安定した雇用の下で働き続けたい人にとっては、正社員が必ずしも理想とは言えないかもしれません」

契約社員:仕事内容の満足度は最も高い正社員並みに慟いても収入は低め

スキルを伸ばしやすく仕事内容に満足な人が多い
正社員のように勤め先と直長篠用契約を結んでいるものの、雇用期間に定めがある契約社員。今の仕事内容に「とても満足」「満足」と答えている人の割合は63・3%と3つのワークスタイルの中で最も多く、仕事満足度も65・8点と最高だった。契約という働き方に満足している人にその理由を間いたところ、「仕事にやりがいがある」「自分のスキルを仲ばせる」など、やはり仕事面でのプラス要素が上位に並んだ。
「希望していた会社が興味のある職種で募集をかけていたので、契約というワークスタイルでもやりたいと思った」云歳・商社・貿易事務)など、仕事内容にこだわって勤務先を選んだとりっ声が目立った。予期せぬ異動や転勤の可能性が低く、やりたい仕事に尽力しやすい点も仕事の満足度アップにつながっているようだ。
仕事能力に対する自己評価が高いのも、契約社員の特徴のひとつ。「仕事ができるほうだと思う?」との質問に「できると思う」「まあまあできると思う」と答えた人の割合は合わせて87・3%(正社員81・2%、派遣72・9%)。仕事能力を点数化してもらったところ、72・9点と3タイプの中で最套得点となった。
「常に市場価値を高めるよう努める必要があるだけに、契約は自分のスキルに対する意識や自信が必然的に高まる働き方といえる」。「スペシャリストとしてスキルを磨きながらパフォーマンスを出し続けたい、常に現場にいたいという人にはメリットを感じやすいのではないでしょうか」
「仕事がハードな割に低収入」との不満は根強い
雇用の不安定さ、正社員との格差に納得できずストレスを抱えている入は多い。「雇用契約更新の際にはいつも雇い止め(契約を更新しないこと)の不安にさらされる。同時に、契約更新を望むのなら常に一定レベル以上の結果を出し続けなくてはいけない。それは精押的にも肉作間にも非常にハードなことだと思います」
「正社員と同様の仕事を任されているのに、正社員に比べて収入が低すぎる」と不満を抱く人も大多数。契約には「中堅 社員」として働く人が多く(58・2%)、仕事に対する責任の重さを感じている入の割合は62・4%で、正社員とほぼ同じ。一方、平均年収は正社員より156万円も低い。
「忙しすぎる上に賃金が安すぎる。非正社員が正社員の代替要員として役人されている状況下で、特に契約は非正社員と正社員、両方のデメリットの部分を背負わされているということでしょう」
正社員のような責任の重い仕事を任されがちな契約社員。だが、このことを逆手に取れば、正社員として入社するには門戸が狭い企業や未経験の職種や業種にも比較的入りやすい上に、正社員同様に働くことでスキルを身に付けられ、次はその分野で正社員になる可能性も開ける。契約という雇用形態は、考え方によってはキャリアアップの足がかりにすることも可能だ。
「契約社員の場合、自分のキャリアの後ろ盾となってくれる組織がない。だからこそ、3つのワークスタイルの中では最もキャリアビジョンを明確に持つことが必要」。自分が契約先でどう働きたいのか、どんなスキルを身に付けたいのかをはっきりさせた上で、契約という働き方を上手に「利用する」という意識を持つことが大切だろう。

派遣社員:私生活とのバランスが取りやすい半面、仕事は物足りず派遣の幅が広がり、スキルアップのチャンスは増える

仕事以外に大切なものが明確な人は満足度高い
派遣会社と雇用契約を結び、派遣会社に紹介された企業で一定期間働く派遣社員。派遣というスタイルに満足している人に理由を間くと、「自由度が高い」との声が最も多かった。
派遣を選んだ人には「働きながら社会人大学に通いたかったから」など、仕事以外に優先したいことが明確なケースが目立つ。実際、「仕事よりプライベートを重視したい」と答えた人の割合は3タイプの中で最も高い。
「責任が重過ぎない」ことをメリットに挙げる人もいた。「一定期間働いて、職場環境や仕事内容が合わないと恩ったら次の派遣先を探せるという点も、自由度が高いと感じる理由のひとつでしょう」。1つの会社に縛られたくない人ほど派遣で満足しているようだ。
派遣の場合、派遣会社が派遣先企業との橋渡しをしてくれるため「喫煙室の有無や通勤時間など、職場環境や労働条件にこだわる人は、派遣のほうが理想の職場を見つけやすいかもしれません」
自分の能力を生かせていないとの不満は根強いとはいえ派遣のワークスタイル満足度は3タイプ中最も低い。不満を感じる理由を聞いたところ、雇用や収入の不安定さに次いで「仕事にやりがいがない」と答える人が目立つ。
派遣のうち過半数の入が「補佐的な業務」に従事している。仕事の責任の重さが「軽い」「ほとんどない」人は62・8%と多数を占める。
派遣の場合、正社員として働いた後、プライベートや通勤のしやすさを重視するために働き方を変えたという人が多い。が、えて仕事の優先順位を下げたとはいえ、「キャリアアップしたい」と答えた入の割合は85%。「やればできるのにチャンスを与えられない、自分の能力を活かせていないと物足りなさを抱いている人は多いでしょう」
「いつかは仕事がなくなるのでは」との焦りも大きい。「年齢制限の壁は低くなってきているとの声もあるけれど、実際に派遣として働いている人のうち約8割は35歳以下」。5人に4人はキャリアチェンジを希望し、うち9割が「正社員になりたい」と答えているが、「スキルや経験を積んでいないと、派遣から正社員になるのはやはり難しいのではないでしょうか」
補佐的な仕事に物足りなさを覚える日々。年を重ねることへの焦りと不安も募る。が、「派遣という働き方も工夫次第でスキルアップはできる」と言う。最近はキャリアカウンセリングのサービスを設ける派遣会社もある。まずは「一般事務の経験しかないけれど、将来的には経理の仕事がしたい」など、派遣会社に自分の目標を旦征的に伝える。そして少しでも経理に触れられる職場などを紹介してもらい、次はそこで得た知識や経験を生かせる仕事を紹介してもらう:・など、現場でスキルを身に付けながら少しずつ目標に近づくことも可能だ。
また、「派遣でも高度な仕事や責任を求められる人は増えている」(労働政策・研究機構の今田幸子さん)から、派遣先で実務を通じてスキルアップするチャンスも広がる。スキルが身に付けば派遣先を選ぶ余地も増え、ワークライフバランスを保ちつつ、やりがいのある仕事に就くことも可能だ。派遣のメリットを最大限活かしながら、スキルを磨き市場価値奎筒め続ける。それが「ずっと必要とされる人」になる秘訣かもしれない。

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